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 ブログコーナー

階段下り運動
2024-10-12
階段を使った筋肉トレーニングを行う場合、上りと下りで効果に差があることはご存じですか。
当然、上りの方が体力的に大変な訳ですから、上りの方が下りと比べて筋トレ効果があると思われがちですが、
実は下りの方が高齢者の体にはいい運動になることが、
オーストラリア・エディスコーワン大学の研究で分かり、
科学ニュースサイト「Science Network」の2016年6月13日号に発表されました。

トレーニングで筋肉を動かす時、大きく分けて2つの運動があります。
上腕で力こぶを作る時のように筋肉を縮める「コンセントリック運動」と、
力こぶをゆるめて元に戻す時のように筋肉を伸ばす「エキセントリック運動」です。
階段を上る時は、コンセントリック運動が主体となり、階段を下る時は、エキセントリック運動が主体となります。
コンセントリック運動、エキセントリック運動は見かけ上、運動方向は逆ですが、
どちらも筋肉は収縮方向に力が入っています。
縮めながら筋肉に力を入れるコンセントリック運動 (短縮性収縮)と
伸ばしながら筋肉に力を入れるエキセントリック運動 (伸張性収縮)です。
駆動(コンセントリック運動)、制動(エキセントリック運動)の関係でみるとわかりやすいです。
前述の 下りの方が高齢者の体にはいい運動の理由は、エキセントリック運動の方が
筋肉への負荷が小さく、高齢者が取り組みやすいからです。
 また階段は上りより、下りのほうが、足元が気になると思います。その為、認知能力がより多く求められます。 
階段下りでは、制動(エキセントリック運動)の比重が多くなり より多くの姿勢制御(バランス運動)
が行われ、頭の活性化につながります。
これも高齢者の体にはいい運動の理由になるでしょう。

これまで、階段の上り下りの話をしてきましたが、コンセントリック運動、エキセントリック運動は
ほかに 以下のような動作があります。

【コンセントリック運動】  
(1)階段や坂を歩いて上る。
(2)ダンベルを上げる。
(3)スクワットで腰を上げる。
(4)寝ている姿勢から立ち上がる。

【エキセントリック運動】
(1)階段や坂を歩いて下りる。
(2)ダンベルを下ろす。
(3)スクワットで腰を下ろす。
(4)立った姿勢から横たわる。

普段、足腰に自信がなくて駅の上り階段を敬遠している人は、エレベーターやエスカレーターで上ってもいいが、
下りる時は是非、階段を使うのもいいのかもしれません。
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