本来、歯の根の部分は歯肉の中にあり見えていませんが、高齢者では加齢や歯周疾患などにより歯肉が退縮して見えてきます。

この歯の根の部分はエナメル質ではありません。

エナメル質は口の中にもともと露出して、大変硬くむし歯にも強いのですが、

歯の根の部分はセメント質や象牙質でできておりエナメル質より柔らかいです。

歯の根に食物や酸などの刺激が加わるとむし歯になりやすく、特に唾液が減り、口が乾いている高齢者では、歯みがきを怠るとむし歯が頻発します。

そこで歯の根が見えてきた部分は特に注意してみがきましょう。

歯みがき剤を使って歯ブラシで強くこすると、柔らかい歯の根はえぐれてしまうので注意が必要です

 

1 歯ブラシは鉛筆をもつように軽く持つ

2 歯ブラシの毛先をやさしく歯にあてる

3 1度に1～2本ずつ毛先を細かく「こちょこちょ」と振動させるように動かす

4 歯と歯の間や1本残っている歯、一番奥の歯の後ろなど工夫してみがく

＜歯間ブラシ、デンタルフロス、ワンタフトブラシなどを使用する＞

毎年6月4日〜10日の1週間は「歯と口の健康週間」です。

子供の頃から歯の大切さと、正しい歯磨きの仕方を伝えていく機会にしたいですね

老健　　歯科衛生士